令和2年11月にスポーツ庁が、今後のスポーツの在り方について、
「運動をしない方の健康被害は酷く、退化する一途だ」と述べています。
新しい生活様式になり、感染予防のために自粛をしたり不要な外出はしないなど、いつも通りの自由な生活はできなくなりました。
そんな中で、運動不足の長期化による影響、健康二次被害が問題視されています。
コロナ禍の健康二次被害
新しい生活様式になり、人との接触を避け、不要の外出をしなくなるなど、私たちの活動が制限される中で、運動も思うようにできなくなりました。
民間がおこなった調査によると、
「1日あたりの歩数が減少が大幅に減少した」
「動かなくなったことにより体重が増加した」
「自粛の中で生活リズムが乱れ、子供たちが自宅学習の集中力が続かない」
「テレワークによる、肩こりや腰痛などの体の不調の訴え」
「座っている時間が長くなることによる血流の悪化など、健康リスクが上がった」
など、生活や体への影響が報告されています。
運動不足の長期化による影響
運動不足により、
- 免疫力の低下
- ストレス蓄積
- 体重増加
- 生活習慣病の発症や悪化
- 体力の低下
- 腰痛や肩こり
- 疲労
- 体調不良
- 子どもの発育・発達不足
- 高齢者の寝たきり
- ロコモティックシンドローム
などの健康被害が問題視されています。
これらは全て、運動を取りれることで回復することができます。
- 免疫力の低下→自己免疫力の向上
- ストレス蓄積→ストレス解消
- 体重増加→体重コントロール
- 生活習慣病の発症や悪化→予防・改善
- 体力の低下→体力の維持・向上
- 腰痛や肩こり→改善
- 疲労→改善
- 体調不良→改善
- 子どもの発育・発達不足→健全な成長
- 高齢者の寝たきり→筋力の維持
- ロコモティックシンドローム→予防
現状、重症化しやすい高齢者は不要な外出や人との接触は特に避けていますし、子どもたちも部活動や運動する環境が制限されていることにより、子どものぎっくり腰などの健康被害が出ています。
したがって、新しい生活様式になった今でも適度の運動は大切なのです。
問題は、感染予防対策をしながらどのような運動を取り入れていくか。
今まで通りにはいかない事が、運動を遠ざけてしまう原因のようです。
健康二次被害を予防するためにできること
健康二次被害を予防するためにスポーツ庁は、
- テレワークの時間が増えた方
- お子さまを持つご家庭の方
- ご高齢者の方
の3つのターゲットに分け、ガイドラインを作成しました。
日々の運動の目安にして、健康二次被害を予防していきましょう。
簡単にまとめたものがこちらです↓↓
テレワークの時間が増えた方
こんな方は要注意!積極的に運動を取り入れましょう。
- テレワークで1日中座っている
- テレワークにより腰痛や肩こりが辛くなった
- 気分が落ち込みやすくなった
- 通勤が減った・少なくなった
運動の目安 (WHO推奨)
- 成人は週に150分以上を目標に運動を取り入れましょう
- 30分に一度は立ち上がりストレッチなど軽く動きましょう
- 中強度の運動をおこないましょう
中強度の運動とは
ウォーキング・ジョギング・ゴルフ・トレーニングなど、軽く息が弾むもの
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お子さまを持つご家庭の方
お子さまの様子はいかがですか?
- 昼夜逆転していたり、生活リズムは乱れていませんか?
- 毎日楽しそうに過ごしていますか?
- 自粛中に急激な体重の増加がありませんでしたか?
- 集中でできていない時はありませんでしたか?
- 以前よりワガママに、甘えん坊になりましたか?
- 睡眠時間が短くなっていませんか?
- しっかり眠れていますか?
運動の目安 (WHO推奨)
- お子さまは一日60分以上を目標に運動を取り入れましょう
- 中強度の運動をおこないましょう
中強度の運動とは(お子さまの場合)
サッカーや野球などの球技・鬼ごっこやかけっこ・縄跳びなど軽く息が弾むもの
※お子さまは一人で遊ぶと怪我をするリスクが高いため、ご家族が一緒か近くで見守りながら行うようにしましょう
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ご高齢者の方
こんな方は要注意!運動を取り入れましょう。
- 外出することがめっきり減った
- 歩くスピードが以前に比べて遅くなった
- 人と会うのが週1回未満になった
- バランスの良い食事ができていない
- 物忘れや聞いたことを忘れる事が多くなった
運動の目安 (WHO推奨)
- 65歳以上の方は1日あたり男性7000歩、女性6000歩を目標に歩くようにしましょう
- 無理せず、少しずつ体を動かす機会を増やしてみましょう
無理のない運動とは
片足立ちや浅いスクワットなどの軽いトレーニング・散歩や健康体操など
ご高齢者を支えている・見守っている方へ
人の接触や不要な外出を避けるようになった結果、
「筋力の低下」
「歩行速度の低下」
「認知機能の低下」
など、さまざまな低下が原因で、転倒や寝たきり、持病の悪化や認知症の発症、骨折など健康二次被害を起こしてしまいます。
健康な高齢者が、2週間家の中であまり動き回らないようにすると、脚の筋肉量が3.7%減少したという報告もあります。
これは約3.7年分の老化に相当します。
参考文献 : https://www.mext.go.jp/sports/content/20201105-spt_sseisaku01-000006777_4.pdf
- 体を動かすように勧めましょう
- 日々連絡を取るようにし、健康状態や行動・言動などの変化に留意しましょう
- 直接会えない方は、テレビ電話等の動画通信でつながりを保ちましょう
- 感染対策を実施し、運動教室等を実施・再開しましょう
まとめ
自粛による健康二次被害は、自粛生活が長くなるほど大きく問題視されてきています。
行動が制限されている生活の中でも、意識的に体を動かすことに取り組むことで、健康の保持のみならず、ストレスの軽減、免疫力の向上など心身共にプラスになります。
ぜひ、感染対策を徹底した上で運動を生活に組み込んでいきましょう。
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